“あぶら”の基礎知識 (Q11)

栄養学では脂肪は, 固体状態, 液体状態, 両方の油脂を指す。
中性脂肪は脂肪細胞で貯蔵される。
全身の皮下に蓄えられるものを皮下脂肪, 腹部の腸間膜に蓄えられるものを内臓脂肪という。

脂肪細胞の基礎知識 (Q12) → 例題13 例題19 (第9章)

中性脂肪のほとんどが脂肪細胞に蓄えられる。
脂肪細胞は, 全身に約600億個存在する。
脂肪細胞1個あたり1μgの脂肪を蓄えることが出来るので, 仮に, 全ての脂肪細胞が満杯になると, 60kgの体脂肪が蓄えられることになる。
脂肪細胞の数は, 胎生期、乳児期、思春期にのみ増殖すると言われていたが、成人期でも肥満が進むと、増えることが判明した。一度増えた脂肪細胞の数が減少することは殆どない。しかし、個々の細胞内の脂肪貯蔵量を減らすことは可能である。

脂肪細胞の種類と役割 (Q13) → 例題2  例題36

皮下脂肪

全身の皮膚の下の脂肪。外部の衝撃から体を守ったり, 体温保持, 長期間にわたる飢餓状態に備えるためのエネルギーの蓄積を行う。
女性に付きやすい。
疾病のリスクは低く, 減らしにくい。
皮下脂肪型肥満は洋なし型と形容される。

内臓脂肪

腹部の腸間膜周囲に付着する体脂肪。臓器を支えて定位置に固定する役割がある。短期間の飢餓状態に備えるためのエネルギーの蓄積を行う。
男性に付きやすい。
過剰な状態は生活習慣病のリスクを高める。
比較的減らしやすい。
内臓脂肪型肥満はりんご型と形容される。

三大栄養素の過剰摂取と体脂肪 (Q14)

三大栄養素それぞれを過剰摂取すると中性脂肪となり体脂肪として脂肪細胞に蓄えられる。
アミノ酸サプリメントやプロテイン飲料の摂りすぎは, 肥満の原因になるだけでなく, 内臓に大きな負担をかけたりアレルギーの原因になることがある。
タンパク質の一日の摂取量上限は, 体重1kgあたり約1g程度。

体脂肪が分解される仕組みの基本 (Q15) → 例題14

中性脂肪は必要に応じて遊離脂肪酸とグリセロールに分解されて体内各所の細胞でエネルギーとして使われる。
遊離脂肪酸をエネルギーとして消費される際には有酸素系が適応される。このため, 有酸素運動が体脂肪消費に有効と言われる。
分解されて血中に放出された遊離脂肪酸とグリセロールのうち, 使われなかったものは, 再び中性脂肪に合成されて脂肪細胞に貯蔵される。

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