ダイエットと自律神経 (QI 44)→ 問1 (第7章)
生命活動を行う上での, 体内の統御・調節機能に、神経系と内分泌系がある。
特に自律神経は, 消化・吸収・代謝・循環というダイエットにおいて最も重要な部分を統御する。
自律神経には, 活動している時に働く「交感神経」と休息している時に働く「副交感神経」があり, 視床下部が司令塔となって両者のバランスをとっている。
ダイエットにおいては, 日中に交感神経を効率よく働かせてエネルギー消費が活発な状況をつくることがポイントとなる。
テキストには, 内分泌系(ホルモン・酵素)とありますが、酵素とホルモンは範疇が異なります。高校生物を学んでいる方は, 注意してください。 右ページの神経の分類も以下のようになると思います。
モナリザ症候群 (QI 45) → 問4
肥満の維持要因は, 過食より, 交感神経の低下である。
1990年神戸で開催された国際肥満学会で, アメリカのブレイ教授が「肥満者の大多数は交感神経の働きが低下している」という趣旨の発表をされた。この頭文字をとって, モナリザ症候群と呼んでいる。
この単元は, ダイエット検定の中でも, 最高傑作だと思います。 診療において, 痩せたいという患者さんへの話のネタとしても, 使えます。
自律神経調整ダイエット法 (QI 46) → 問18 問29 問30
昼間に交感神経を活発にさせるための方法
朝は呼吸
昼は末端のマッサージや軽い運動
夜はストレッチで脳と体をリラックス
代謝性食欲とは (QI 47)
視床下部の摂食中枢, 満腹中枢が血糖値を感知して調節することを代謝性調節(代謝性食欲)という。
摂食中枢:視床下部の外側野が血糖の不足を感知して強い空腹感と食欲に導く。
満腹中枢:視床下部の腹内側核が血糖上昇を感知して食欲が満たされる。
認知性食欲とは (QI 48) → 問18 問29
大脳皮質連合野の働きで, 無意識に, 認知・嗜好・経験・学習・記憶などに関与し, 食欲を導く過程を認知性食欲という。
ダイエットでは, 認知性食欲のコントロールがキーポイントになる。
「食欲」との本当の付き合い方 (QI 49)
決まった時間に食事をしなければならないという幻想がダイエットの失敗を招く。
生活リズムに合わせて必要なときに必要なだけの食事をするようにすれば, 認知性食欲と代謝性食欲のバランスが改善され、食後に分泌されるホルモンや脳内の食欲調整が正常に作用して, 太りにくい体へと導かれる。